1961年ペルーのリマ郊外のイカ(ICA)で、イカ川の氾濫によって、荒涼としたオクカ砂漠の砂が流され、地中深く埋められていた大量の線刻石が地表に押し出された。地元の医師であるカブレラ博士の目に触れる所となり、収集と研究が始まった。直径1mを越える石から小さなものまで、地元のインディオの持ち込みによって約1万点がカブレラ博士の下に集められた。
ペルー工科大学、ドイツのボン大学での鑑定の結果、少なくとも1万2千年前に線刻されたとの結果が出た。
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左の線刻石は、まるで恐竜図鑑のようにリアリティがある。 右の線刻石には、人と共にいる恐竜の成長過程が描かれている。恐竜の成長は、現在の認識とちがい、両生類のカエルの成長の様に幼虫として孵化し、二本の足が生えたオタマジャクシの様に成長し、四本足が生え、成体となる過程の一部が、丁寧に描かれている。
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線刻されている内容は、様々であるが、カブレラ博士によって解明された内容は現代科学の常識を覆す驚くべきものであった。タイムカプセルのように後世に残すために線刻されたものではないかと想像されるほど、緻密な内容がシンボリックに描かれている。
恐竜は、6500万年前にユカタン半島付近に巨大隕石が落下し、地球環境の激変で絶滅したものとされている。その恐竜と人類が共存していたことを示している線刻されている。
恐竜の化石が科学的に発掘されたのは、1822年とされている。その20年後、イギリスの解剖学者のリチャード・オーエンが、メガロサウルス、イグアナドンの姿を復元してから恐竜の生前の姿がわかるようになった。
イカの線刻石は、まるで恐竜図鑑のように生き生きと恐竜の姿が描かれている。さらに、飛竜にのる人や、恐竜と戦う人、恐竜を家畜のように飼い慣らす人の姿まで描かれている。
恐竜は、卵から生まれて爬虫類的な成長を遂げて成体化するものとされている。イカの線刻石の成長の姿は、それとは異なる。両生類のカエルの成長の様に幼虫として孵化し、二本の足が生えたオタマジャクシの様に成長し、四本足が生え、成体となる過程が、丁寧に描かれている。単なる想像で描いたのか、実態してそのように成長する恐竜の種類があったのか。この石の示す内容の証拠が今後発見されるとするならば、本物かどうか判定する基準となる。
医学的な内容を示す線刻も多く残されている。心臓移植を始めとする多臓器移植、脳移植による若返り医学の証拠を示すもの、帝王切開を描いたもの。よく観察すればするほど、医学水準の高さがしのばれる内容になっている。
天体を観測する人、描かれた彗星。大陸地図も描かれている。カブレラ博士によれば、天変地異の到来の前に、母国のプレアデス星に帰ったのではないかと大胆に推測している。
イカの200Km南にナスカの地上絵がある。これは、本来宇宙空港であったのではないかというのである。
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心臓移植を示す線刻石。一連のシリーズになっており、妊婦の血液により、移植臓器を洗浄しる線刻石もある。妊婦の血液による洗浄は移植者の拒絶反応を抑える効果があることを線刻石は示している。 |
脳外科手術の線刻石。正に、頭蓋骨にメスが入れられようとしている。後世のインカ文明でも、脳外科手術の例があり、何らかの形で技術が伝えられてきたのか。 |
確かに、地上絵は有名であるが、ナスカに行った折の記憶をたぐると、上空からヘリコプターで観ると、地上絵よりも巨大な滑走路のかたちをした長い辺を持つ長方形の存在の目立っていた。
メキシコシティから北西へ180km野所にアカンバロ市がある。ここの校外に2万4千点の恐竜の土偶を集めた、ヴァルデマール・ユススルート博物館がある。博物館の名前の由来となっているユススルートが1943年に発見し、自分の農園の管理者のインディオに集めさせたコレクションである。何かの必要性があり、まとめて埋められた可能性ガ強いとのことで、特定の場所に集中して発掘された。
今でも恐竜の土偶が見つかることもあり、化石化されていない恐竜の骨と人骨が一緒に発掘されることもあるとのことである。写真を見るとデザインも実に豊富で、実在の恐竜を彷彿させる。5cm大から1mを越えるものまである。ペンシルベニア大学の分析によると紀元前2500年±200年との年代測定の結果であった。
アメリカのテキサス州グレンローズ市を流れるバラクシー川の河床では、テラノサウルス型の恐竜と同じ地層に人の足跡が複数で、発見されている。足のサイズは35cm前後で、現在人よりもかなり大きい。2・5mとるから3mの身長になるという。科学的な発掘がつづけられており、人の足跡の化石にまちがいないという。
恐竜と共存した文明をもった人類の存在した事を示す、イカの線刻石、アカンバロの恐竜土偶、バラクシー川の河床の恐竜足跡と共にある人の足跡は何を示しているのか。
この3つの存在の解明に正面から立ち向かう科学者もいたし、いる。しかし、大半の科学者は、
恐竜は6500万年前に巨大隕石の衝突による地球の天変地異で滅んだという学説と人類の文明は5000年前のシュメール文明に始まるという学説にとらわれている。今までの学説が崩れると、今までの学問成果が否定される。もう一つは、かつて人類は科学文明を持っていたが天変地異で滅んでしまったかもしれないということを何らかの理由で受け入れられないことによるものであると感じる。
ムー大陸とアトランティス文明等がかつて存在していてはいけないし、そんなことが在るはずがないのである。大変おもしろ興味のある研究テーマではないか。(イカの線刻石の写真はいずれも「恐竜と共に滅びた文明」浅川嘉富著 徳間書店 2004年 による)
参考図書
○「恐竜と共に滅びた文明」浅川嘉富著(徳間書店 2004年)
○「人類史をくつがえす奇跡の石」ハヴィエル・カブレラ・ダルケア著林陽訳 (徳間書店 2006年)
平成21年03月07日作成 第057話