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高校生のためのおもしろ歴史教室>読書案内

「眠れる預言者エドガー・ケイシー」光田 秀 著     

 詳しくは、「新版 眠れる預言者エドガー・ケイシー」光田 秀 著 (総合法令出版 2007年4月)です。
 高校時代、「なぜ生まれて来たのだろう」「死んだらどうなるのだろう」と悩み抜いて、バートランド・ラッセルの「幸福論」や亀井勝一郎などをむさぼり読んだことを思い出します。日々を楽しむことが出来ず、「生きる目的は何なんだろう」「なぜ、このような虚弱でハンディーをしょって生まれてきたのか」。また、好き嫌いが激しく、「すべての人を愛せない」自分はなんと賤しい人間なんだろうと悩んできました。
 大学に入り20歳の頃、エドガー・ケイシーのリーディング(宇宙には、天地創造以来の記録が残っていて、個人の魂の記録もすべて残っているとケイシーは主張している。仏教では閻魔様の台帳ということになる。これを読むことをリーディングという。)について書かれたジナ・サーミナラ著「転生の秘密」という本にであい、何度も読み返しました。この本には、答えがありました。以来、今日に至るまで、エドガー・ケイシー関連の本を探し出しては、愛読書としてきました。その中で秀逸の本がこの「眠れる預言者エドガー・ケイシー」です。
 著者の光田秀もまた、もっと高尚な悩みですが、高校時代人生に悩み、私と同じ大学に入り、20歳ころ「転生の秘密」という本に出会い、感激しました。以来、エドガー・ケイシーの思想の普及の為に、「転生の秘密」を買っては、友人・知人に紹介することからはじめて、現在は日本エドガーケイシーセンター会長を務めて、ケイシーの功績と教えを弘めるために大活躍をされておられます。
  ケイシーによると、人は神のような完璧な人になるために、様々な人種、地位、環境に生まれ変わって来ている。「生まれ変わり」は、人格の完成の為の神の試練であり、神の愛情である。現在の置かれている自分の精神、肉体、環境のすべては、自己責任であり、自らと人類の進化の為にあるといいます。
 このような事がわかれば、人類思想は一変し天国の社会が出現するのではないか、という思いを約30年前に抱いたことをこの本を読んで思い出しました。著者と私の違いは、感動したことを他者に伝えるために行動を起こしたか起こさなかったか、ということになります。行動を起こす勇気の欠如を直すこと、目標に向かっての努力を途中ですぐやめてしまうこと。このことは私の最大の欠点の一つで、今からでも変わりたいと思っています。  ケイシーと出会って30数年たった現在でも、上司からは、お前は、考えるばかりで行動をしない。いつまでたっても当事者になれないと叱責をことあるごとに受けています。そのハードルを越えようと努力していますが、中々越えられません。乗り越えるために今、心掛けていることをこの本より抜粋します。

 398頁より
 「@自分の現状を受け入れる
  これはどういう意味かというと、自分の今の状態・境遇は、自分の魂を成長させる上でもっともふさわしい状態であることを納得することです。神は最大限の配慮をもって、私たちを今の状況に置いていることを確信します。貧しい家庭に生まれたとしても、まさにそれが自分の魂の理想実現にベストなのです。もちろん裕福な家庭に生まれた人は、それこそが魂を高める上でベストな環境なのです。体が弱く生まれついてしまったとしたなら、そこから出発することが最善なのです。今の自分を完全に受け入れ、肯定してしまいます。そしてそこから出発することを楽しみましょう。自分の現状に不平不満の種を見つけている限り、私たちはそこから一歩も出られません。エドガー・ケイシーはそれを「今、あなたの立っているところから出発しなさい」「あなたの置かれた状況は神が備えられた聖なる場所であることを自覚しなさい」という言葉で表現しました。
 A自分の手元にあるものを活用する
 自分の理想を実現しようとするときに、しばしば「私には学歴がない」とか、「お金がない」「コネがない」などと、理想の実現においては、それはまったく理由になりません。
 私たちの求められているのは、自分の手元にあるものを理想の実現に用いることなのです。ケイシーはこれを
「あなたの手にあるものを使いなさい」という言葉で表現しました。ですから「学歴がない」「お金がない」「コネがない」という弁解は一切通じません。今の自分から出発する、手元にあるものを使う―これはきわめて重要なことです。そうすれば、宇宙はそこに豊かな祝福を注いでくださいます。
 私がエドガー・ケイシーの福音を伝えようと思ったのは20歳の時ですが、その時に私がしたことは、友達にケイシーに興味を持つように勧めたり、余った小遣いでケイシーの本を買って友人に配ることでした。会社に入ってからは、ボーナスでケイシーの「転生の秘密」を100冊くらい買って同僚に配ったりしました。大切なことは、今の自分にできることを実行すること、自分の能力やお金など手元にあるものを活用することなのです。そうして行くうちに、理想実現のためのさらなる機会が与えられるようになります。」

 30年の星霜を経て、輪廻転生の考え方も、だいぶん普及してきました。前世療法という治療法も確立されつつあります。それも踏まえ、プラス思考で生きるために役立った、輪廻転生を取り上げた他の本を最後に紹介します。
 これからの人生が前向きで豊かになりますように。

『転生の秘密 新版』 ジナ・サーミナラ著 多賀 瑛訳(たま出版 1985年) 
『輪廻転生 驚くべき現代の神話』J・L・ホイットン他著 片桐すみ子訳(人文書院 1989年)
『生き甲斐の創造 "生まれ変わりの科学"が人生を変える』飯田史彦著(PHP研究所 1996年)

平成20年11月02日作成