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「歴史認識の問題 その1」は、「韓国・中国のいう正しい「歴史認識」の正体」とそれに便乗して日本の破壊をもくろく反日勢力勢力(ほとんどすべてのマスコミ・歴史学者)についてです。具体的な歴史認識の問題は、余話の部屋のepisode39〜51まで記述することとします。特にepisode51は、なぜ、マスコミ・歴史学者が歴史認識を、ねじ曲げてきたかという問題の解答にあたる「戦争犯罪宣伝計画」(War Guiit Information Program)についてです。
 この歴史認識の問題は、日本国内の問題であると認識するのが正しいと思います。日本で言う正しい歴史認識−因果関係を正しく見極める−を日本人が持てば、うその主張ですのですぐ解決する問題です。アメリカに期待するのはやめましょう。アメリカと中国は拝金主義という点で一致しています。共産主義中国を作ったのはアメリカであると言うことが、今日では明らかになっています。また、韓国という反日国家を作って、極東でいつまでもごたごたしていることを願っているのがアメリカです。西洋人の得意な分断統治です。

 「従軍慰安婦」「南京大虐殺」「朝鮮併合」「日中戦争」などについて、中国と韓国より「歴史認識」を改めることと、「反省とお詫び」「補償」を求められています。その他の国から、主張されることはありません。このことをまず、気づかなければなりません。他の多くの国からは日本は尊敬を勝ち得ているのです。
 どうしてこのように「日本が責められるのか」ということについて、「過去に過ち」があったのだから、しかたがない。「二度とこのようなこと」を起こさないように反省しなければならない、と思っていませんか?

 でも、いくら中国、韓国に謝罪しても、賠償金を払ってもこの問題は解決しません。中国や韓国は、反省し謝罪すればするほど、自国の主張を繰り返します。そして国連を始め、世界中に反省と謝罪を利用して日本をおとしめる活動をエスカレートさせます。それは、中国の敗者は永遠に奴隷であるべきであるという歴史観と韓国の逆恨み「恨」の国民性によります。ねつ造の主張に対する毅然とした態度のみが歴史問題を解決します。

 日本では「歴史認識」というと、因果関係を正しく知り、なにが真実かを明らかにして正しい歴史認識をもたなければならないと考えます。
 中国の歴史認識問題は違います。正しいかどうかは、決まっています。日中戦争で日本は戦争に負けたのだから、やったことは全て悪いに決まっている。それだけです。敗者は、奴隷のように勝者に永遠に仕えなければならないと本気で思っているのです。

 それから中華人民共和国の支配階級である共産党は、事実は違うのですが、日本の中国侵略を跳ね返して、国民の生命と財産を守るために独立を勝ち取ったと主張していますので、その共産党政権の正統性の為にも、日本軍国主義は、永遠の悪でなければならないのです。共産党が、自由を求める国民を虐殺した1989年6月4日の天安門事件以来、「南京虐殺」などを特に強調した反日教育、反日攻勢を行っていることからも明らかです。

 もうひとつは、中国は一度支配下に置いた土地は、中国領土だと思っているという事実があります。日本は、聖徳太子の例に見られるように対等外交をめざしてきましたが、足利義満は、明の文化にあこがれ、建文帝から日本国王に柵封されました。つまり、中国皇帝から国王に任命され、臣下となりました。この事がありますので、中国は「日本は自分の領土であったことがある」と思っています。したがって、2050年の地図が中国の内部文書としてあったりするのです。この地図では、東日本は日本自治区、西日本は東海省となっています。因みに朝鮮半島の二国は朝鮮省です。
 つまり、尖閣諸島を中国領土と主張しているだけではありません。本音は、沖縄も中国の領土であると思っているどころか日本全体が中国であるべきであると思っているのです。

 韓国の歴史認識は、500年続いた李氏の支配した朝鮮の歴史認識に基づいています。この李氏朝鮮は、1393年に明の皇帝から朝鮮国王に任じられていました。清の皇帝も同様の姿勢をとりました。明・清が宗主国でした。したがって、明・清の中華思想に染まっていました。そして、明・清に仕えることは、当然のことであるという国是の反対に、日本は蛮夷の国であるとさげすんでいました。したがって、宗主国にはへつらい、朝鮮より格下と思う国には居丈高にふるまうという意識を持った国です。中国にはへつらい、日本をさげすむという根底の思想があります。
  その日本が近代化を成し遂げ、1910年の日韓併合によって独立を失ったことががまんならないのです。日本が第二次世界大戦で敗北し、韓国は独立を果たしました。立場が弱い日本を徹底的にさげすみ・軽蔑することを国是とするようになりました。「創始改名」「土地調査事業」「従軍慰安婦」など、事実はどうでもいいのです。日本をゆすり、援助をひきだす手段であればいいのです。また、優越感をもって攻撃することでよいのです。

 中国の主張する「南京虐殺」に見られる残虐行為は、毛沢東が共産主義中国を建国するにあたって自国民に対してやってきたことです。韓国の「従軍慰安婦」の主張も同じです。ベトナムで自国民を強制してさせた「従軍慰安婦」の事実が明らかになっています。
中国も韓国も自国の国民性や軍隊がやってきたことはよく知っていますから、日本軍もやったはずだという思い込みがあります。中国の軍隊、韓国の軍隊が残虐だから、日本軍も当然やってきたはずだというわけです。しかし、日本軍はそのような軍隊ではありませんでした。国民性がちがうのです。

 しかし、歴史認識の問題は、中国・韓国の反日運動であるという簡単な問題ではありません。日本の国内問題です。中国・朝鮮の歴史認識問題に迎合している反日勢力が日本の歴史学者、マスコミ、政治家の主流を占めているという厳然たる事実です。
 戦前から、近衛文麿などの政治家や官僚、山本五十六など軍の中枢にも国際共産主義者が多数いました。さらに、第二次世界大戦に負けて、日本の中枢の指導層20万人が公職を追放されました。かわって、隠れ共産主義者が日本の権力の中枢につきます。日本をおとしめる占領軍に協力するマスコミの指導者や政治家、学者がその地位を獲得します。そして権力を継承し続けて現在に至ります。

 例えば、東大や京大の学長は、共産主義者が占めました。マスコミは、反日宣伝をしないと生き残れませんでした。

 共産主義思想はそのままでは受け入れられませんから、権力を握った共産主義者は、表と裏に分かれ日本の伝統社会を破壊するという巧みな共産主義運動を展開していきます。マルクスによる共産主義は、暴力革命論です。しかし、国民のモラルが健全で、伝統文化の香り高い安定した国では、暴力革命が不可能です。そこで、革命を起こしたい国の伝統・文化を徹底的に破壊して国全体を不安定にします。そのうえで選挙で共産主義革命を起こすという二段階革命論を考えた学者たちがいます。ドイツのフランクフルト大学を拠点としていますのでフランクフルト学派といいます。

  フランクフルト学派の共産主義者の手口は単純です。表向きは進歩的なインテリのふりをしますが、日本の良いところを何から何まで破壊しようとするところに特徴があります。共同体の良き風習や家族制度、伝統文化などを封建的遺物として否定します。特に性道徳の破壊に熱心です。また、究極の破壊目標は、天皇の存在です。表立って否定することは控えますが、マスコミ、言論、政治家を通じて巧みに否定して行きます。皇室パッシングも巧みです。
  天皇がおられてこその日本であるのですが、それを否定します。今の高校日本史教科書には、神倭朝初代天皇である神武天皇の名前すら出てきません。高校生の皆さんは、ジンムと読む事もできません。習ったことがないからです。日本国憲法の基本理念が、残念ながらこのフランクフルト学派の思想に染まっているという説があります。

 そして、その後継者たちが、今も学者、マスコミ、政治家の主流の地位を確保し、今も日本を破壊しつづけています。河野談話や村山談話もこの路線の延長上にあります。この本質がわからないと日本崩壊の危機の本質はわからないものと思います。
 さて、大多数の日本人は、中国や韓国があれだけいうのだから、本当に「南京大虐殺」が行われ、「従軍慰安婦」問題では、強制連行による性の奴隷問題があったのだろうと素直に信じてしまいます。歴史教育をしていた私もそうでした。中国や韓国のいいなりの歴史観を教えてきたこともありました。しかし、8年前にこのウエブページを立ち上げ、材料としてさまざまな資料に触れているうちに、日本の歴史学者の書く自虐史観の迷信に徐々に気づいてきました。また、中国や韓国の主張が全くのウソ・でたらめであることも気づくようになりました。
 「被害者」が「加害者」に逆転しています。中国や韓国が主張する事実は、全部ウソです。ひとつひとつ検証する価値もないほどのひどい言いがかりです。ようやく、あまりにも反日主張がひどいので、中国や韓国の発言はおかしいのではないかと気づき始めたひとも多いと思います。その場合でも、被害者を称して平気でうそをつくことなど日本の国民性にはありませんので、せいぜい誇張して主張しているだけで、主張そのものがうそだと見抜くことができていないと思います。

 また、日本人の中には、中国や韓国の主張に迎合して、自己の行為を軍や国全体が行ったことであるという組織犯罪に転化して免罪符を得ようとするものもいます。戦時下ですので例外的に犯罪行為に走った人もいたでしょうが、中国や韓国のように大半の軍人がそのような行為をしたのではないのです。

 このことを見抜く必要があります。

 一例をとれば、日本が朝鮮を植民地支配して収奪したというのも嘘です。日本は毎年、国家予算の10%以上をつぎ込んで殖産興業を行いました。これを収奪の植民地支配と定義するのでしょうか。

 嘘の歴史主張は、如何に巧みであろうともいずれ破綻します。中国や韓国が問題児であるということではないと思います。それぞれの伝統と国の方針にもとづいておこなっていることですから。嘘を見抜く力をもっていただきたいと願っています。
世界がうらやむ歴史と文化と国民性をもつ日本が、韓国や中国が言うような過去を持っていたはずがありません。しっかりと勉強して日本人としての誇りを取り戻してほしいと願っています。

参考図書

 
○「日本人の誇り」藤原正彦著(文春文庫 2011年)
 ※大変わかりやすい歴史認識の問題を解く入門書。一冊で歴史認識の問題の全体像が概観できる。

○「日本を不思議の国から当たり前の国にいま、周辺国の陰謀によって悪化しつつある国際的評価に 正しい主張をしてまいりましょう」日本を美しくする会相談役 鍵山秀三郎(月刊「致知」平成27年10月号「巻頭の言葉」/致知出版社)

「◇歪められた日本の歴史
 日本は不思議な国です。
 なぜかといえば、世界の中で自分の国の美化を図って、歴史を改竄する国は少なからず存在しますが、他国の干渉や圧力に屈服して歴史を歪め、改竄させられている国は、日本だけだからです。
 いまもなお一言一句に至るまで干渉され、それに唯々諾々と従っているのですから、不思議な国だと言えましょう。
 日本人でありながら、外国の干渉をそのまま受け入れて自分の母国を貶すことが、あたかも正論であるかのように主張する学者やマスコミがおり、政治家の中にまでいることは嘆かわしいことです。
 しかも、このような主義を唱える輩は、母国を貶める意見がいかにも進歩的な思想であるかのように吹聴するのですから始末に負えないのです。
 このようなごく一部の輩の意見によって歪められ改竄された歴史を、教育という大事な場をとおして国民に浸透させてきました。その結果、誤った歴史を正しいと信じているのは世界の中で日本人だけとなりました。
 そして、日本人は非人道的で残虐な民族であるという、国際的なレッテルを貼られつつあり、日本人でさえそう思い込むように教えられてきました。これは実に恐るべきことです。

 ◇世界に誇れる民族性を取り戻す

 戦後七十年の間、この誤った歴史が親から子へ、先生から生徒へと語り継がれ、やがてすべての国民が誤った歴史に漬けられてしまうものと危惧しております。
 日本は周辺国がなぜ執拗に干渉し続けるのかと言えば、日本人が正しい歴史を学んで、自信のある国民になってほしくないからです。
 十七世紀のフランスの文学者として知られるラ・ロシュフーコーが、人は他人の心中を忖度することは好きだが、自分の心中を忖度されることは好まない、と言っているように、日本の周辺国は自分にとって疎ましい存在である日本に対して干渉することは大好きであっても、自国がやっていることに干渉されるのは大嫌いで、拒絶するのが常套手段です。
 このような国の干渉の尻馬に乗って、自分の祖国を貶める輩に、強い嫌悪感を抱く私は間違っているでしょうか。
 私は一個人として何事にも堪えることができますが、国家が誤解を受けたり、辱められたりすることには堪えることができません。それは祖先や子孫に申し訳のないことであり、後世になって取り返しのつかないことでもあるからです。
 日本に備わっている“奥ゆかしくて争いを好まない”という特性は、実に美しく世界に誇れる民族性でありましょう。
 しかし、国家が辱められるという重大事に直面しているいま、「ハイ、そうですね」と、譲り続けていけません。
 いま、周辺国の陰謀によって悪化しつつある国際的評価に正しい主張をしてまいりましょう。」

○「常識から疑え!山川日本史 近現代史篇上」倉山満著(ヒカルランド 2013年)
 
 「アメリカでおこなわれているような愛国教育をやるのではなく、むしろ逆のことを教えた。そのために歴史教育がわけのわからないものになってしまっている、というのが現状です。
 一方、ヨーロッパ型の歴史教育はどうなっているのでしょうか。
 イギリスを例にとると、これはアメリカよりもさらにひどいことをやっています。
 まず、小・中学校で愛国心を教える。そして、高校からは本当の歴史を教えます。
 ただし、本当のことを教えるといっても、自国がいかにひどい植民地支配をやってきたかを反省させるわけではありません。本当のことを教えるといっても、自国がいかにひどい植民地支配をやってきたかを反省させるわけではありません。本当のことを教えたうえで、それを正当化する教育をするのです。この方針は大学、大学院と高等教育に進むにつれて強化されます。
 結果として、イギリスで大学教授になるような人というのは、イギリスがやってきた悪いことを正当化することしか考えていません。
 たとえば国際法学者などは、口では『国際法によって世界連邦をつくろう』『国家は将来なくなるのだ』などと言いますが、考えていることはイギリスの国益だけ。自分でもまるで信じていない大嘘をつく、というところだけは日本人の学者と共通しています。ただし、目的は自国の国益なので、日本の自虐と逆です。
 イギリスのエリートに関しては、コスモポリタン的な発言をする人ほど実は愛国者であると考えて間違いありません。
 アメリカ型の歴史教育にせよ、欧州型の歴史教育にせよ、共通していることが二つあります。というより、これは歴史問題を考えるときの世界共通の原則です。
 一つは、『疑わしきは自国に有利に』。
 戦場で慰安所を作ったとか、敵国民を虐殺したとかいった避難を浴びたとしても、事実に争いがある以上は徹底的に自国に有利な解釈をするということです。
 もう一つは、『本当にやった悪いことはなおさら自己正当化せよ』。仮に、完全に自国の悪口が証明されたとしても、絶対に謝ったりしない。むしろ、なおさらがんばって自国のやったことを正当化するのです。
 いまだに圧倒的多数のイギリス人がインドの植民地支配を『われわれはインド人にいいことをしてあげたのだ』と信じているのはこうした自己正当化のたまものです。高校に行くような少し知的な人はより理論的に自己正当化できるし、大学、大学院まで進むエリートはまさに自己正当化のための訓練を受けているわけです。
 ここまでが、歴史問題を考えるときの世界共通の原則。これに加えて、日本人だけはもう一つの原則を心得る必要があります。
 それは、『やってもいない悪いことを謝るな』ということ。
 日本人は、『疑わしきは自国に有利に』と『本当にやった悪いことはなおさら自己正当化せよ』という二つの原則を実践できていません。まずは、やってもいない悪いことを謝らない、ということからはじめなくてはいけないわけです。
 『大東亜戦争への道』(展転社)を書いた故・中村粲先生は、生前『南京大虐殺を本当にやったのだったら謝罪する』というい意味のことをよくおっしゃっていました。一部では極右歴史家呼ばわりされていた中村先生にしてこれです。繰り返ししますが、本当にやったのだったらなおさら謝ってはいけない、自己正当化に努めなければいけないというのが国際標準です。
 歴史論争において日本が必ず負ける理由はここにあります。
 そもそも歴史学の役割は、自国を正当化することにあると言っても過言ではありません。
 戦争という一つの事実があったとして、当事者双方にとってその戦争をどう解釈するか、見方はまったく別になります。
 どちらが正しいかといえば、どちらも正しい。どちらの国も、自分たちのしたことを正当化するのが当然なのです。
 そことをお互いに認め合いましょう、というのが近代国家の体制です。
 近代における最初の重要な国際条約と言われるウェストファリア条約(1648年)には、この考え方が反映されています。
 三十年戦争の講話条約であるこの条約は、『講和条約が結ばれたからには、歴史問題に関しては一切言いっこなし』という考えに基づいて結ばれたものです。以降、近代国家間の講話においては、このウェストファリア条約の姿勢が根本となっています。
 ところが、ヨーロッパで生まれたウェストファリア条約の考え方を理解できない国もなかにはあります。それがアメリカ、中国、韓国、北朝鮮です。
 中国と朝鮮半島の両国は儒教国家であって、そもそも西欧型の近代国家ではありません。
 アメリカはというと、その成り立ちからしてウェストファリア体制を否定するところからはじまった国です。アメリカが国としてもとまったのは南北戦争後のことですが、ここで南部の歴史観を抹殺することでできたのが現在のアメリカ合衆国です。
 日本はこれらの国々に囲まれているうえ、近代国家の約束事を知りながら平気で破るロシアとまで国境を接しています。その結果、戦後の歴史問題はここまでこじれてしまったという事情があるのです。
 前述のように、歴史問題の扱いについては『疑わしきは自国に有利に』『本当にやった悪いことはなおさら自己正当化せよ』という二つの原則が世界標準になっています。
 加えて、近代国家間においては『講和後は歴史問題については一切言いっこなし』というウェストファリア条約の考え方が基本です。
   ・歴史教育は、
    自国正当化の手段である
   ・歴史問題は、
    他国を攻撃するための武器である
   ・自国を悪と認めるのは、
    ナチスと同じくくりに飛び込むこと
 こうした原則を共有する文明国の間でも、問答無用の悪とされる存在があります。それがナチスです。ナチスについては、ドイツも含めたあらゆる国が『絶対的な悪だ』と認定することによって現在の世界秩序は成り立っています。
 そんななかで、日本だけが唯一、自らやったことを悪だと認めるばかりか、やっていないことまで謝ってしまうのは、ナチスと同じくくりのなかに飛び込むようなものです。
 歴史問題、歴史学は他国を攻撃するための武器です。また、自分の身を守る武器でもあります。日本だけがそのことに気づかず、自ら負けの側に飛び込んでいる。
 歴史教科書のあり方を考えるうえでは、まずこの現状をしらなければいけないのです。」(35頁〜41頁)
 
○「呆韓論」室谷克実著(産経新聞出版 平成25年) 

 「朴槿恵大統領は、2013年3月1日(独立運動記念日)の記念演説で、歴史に残る『1000年恨み節』を唸って聞かせてくれたのだ。
 曰く、『被害者と加害者の立場は1000年経ってもかわらない』と。
 演説の文脈文脈から判断すれば、1000年の起点は日本による朝鮮併合が終わった時だ。少なくとも、あと九百何十年か、韓国は『被害者』として日本を恨み続けるというのだろう。
 しかし、この『1000年恨み節』で行けば、日本にだって韓国に謝罪と賠償を要求する権利がある。
 最初は1274年、次は1281年、2回にわたる元寇があった。それから800年と経っていない。
 高麗とは、統一新羅と李氏朝鮮の間にあった王朝だ。この王朝の皇太子が、元の皇帝フビライに『日本は、いまだ陛下(フビライ)の聖なる感化を受けておらず・・・・・・』と述べたことが、元寇への決定的な要因になった。
 元寇の主力先兵は高麗兵であり、指揮官の中でも好戦的だったのが高麗人だったことは、中国の正史『元史』にも、朝鮮の正史『高麗史』にも記述がある。
 壱岐・対馬に上陸した高麗兵は、どんな暴虐行為を働いたのか。
 それから、まだ1000年も経っていないのだから、日本にも高麗の後を継ぐ国である韓国に謝罪と賠償を要求する権利がある、となるわけだ。
 こんなことを言い始めたらキリがないが、それでもこの歴史事実と、朴演説を看れば断言できることがある。
 朴発言は大統領就任から初めて歴史的記念日の公式演説だった。当然、大統領府はもちろん、関係省庁が演説の細部まで点検したはずだ。
 ところが、大統領自身も、点検したスタッフたちも、誰一人として 『高麗が焚き付け、高麗人が先兵となった元寇で、日本人を虐待し、日本の婦女子を陵辱した』という事実を知らなかったのだ。
 無理もない。韓国の歴史教科書は、元寇について『高麗は元とともに、日本を懲罰した』くらいしか書いていないのだから。
 元寇の歴史を知るスタッフがいたなら、『1000年恨み節』ではなく『100年恨み節』になっていたころだろう。
 それにしても、『1000年経っても変わらない』などという恨み節を述べたら、日本の一般国民が、どんな感情を抱くのかを予測できるスタッフも大統領の周辺にはいないことが分かる。
 韓国は小中華思想の国だ。自国の文化様式・価値観が最高であり、世界中どこにでも通じると思い込んでいる。
 韓国人同士の口ゲンカの手法(格好よく強く罵って、見物人の喝采を受けた方が勝ち)が日本にも世界にも通じると思い込んでいる。交渉事は高飛車に出なければ損をするという韓国型行動様式への絶対的信仰に朴槿恵大統領も押し込まれているのだろう。
 『強く出ていけば相手は反発するが、最後は折れてくる。特に戦後の日本はいつもそうであってきた』――きっと、こんな”対日歴史認識”が大統領周辺を支配しているのだ。
 朝鮮半島には新羅の昔から『讒言(告げ口)文化』がある。豊臣水軍を悩ました李舜臣将軍が失脚したのも讒言による。
 今日の韓国企業は、数少ない上級ポストを目指して、上役へのゴマ摺りと、ライバルの足を引っ張るための告げ口で満ちている。どんなに財閥企業でも、40歳半ばで取締役に抜擢されない社員は追い出される。だから、ゴマ摺りと足引きが熾烈を極める。
 朴槿恵大統領が、訪米の際はオバマ大統領に、そして訪中では習近平主席に、さらにG20出席の際はドイツのメルケル首相に『日本の悪口』を述べたのも、『讒言文化』が体質化しているからだろう。
  韓国では『当たり前のこと』(讒言文化)は世界でも通じることだと信じて、彼らが『国際社会で日本の上役に当たる』と判断する国々の首脳の耳に『日本の悪口』を吹き込んだというわけだ。
 『一国の元首がそこまで言うことは国際慣行に反します』とストップを駆ける側近も、朴槿恵大統領周辺にはいないのだ。」(14頁〜19頁)
  
○「真実の満洲史」宮脇淳子著(ビジネス社 2013年) 
 
「結果がすべての中国の歴史観
  ・・・・・・
 中国の歴史観は独特です。すべて結果ありき、結果から過去を判断するのです。「成功したから正しい」「失敗した奴には天命がなかったのだから悪い」というわけです。
 中国文明における最初の歴史書は、紀元前一世紀に書かれた司馬遷の『史記』ですが、その後『漢書』 、『後漢書』、『三国志』と、二十四の正史が『明史』まで書きつがれてきました。正史というのは、王朝が代わるたびに、なぜ前の王朝が天命を失って、次の王朝が天命を得たかを書くものなのです。ですから、王朝を建てた創業の君主たち、だいたい最初が太祖、次が太宗という廟号(亡くなったあとお祀りするための称号で、生前にはこのように呼びません)を贈られた皇帝たちは、徳があって優れた皇帝だと書かれます。徳がなければ、天命が降りないわけですからね。ところが、王朝が滅びるときの皇帝たちは、だいたい、愚鈍か病弱か淫乱か、あるいは残酷な性格で罪もない人を殺したと書かれるのです。なぜなら、天命を失ったのだから、その理由が必要になるからです。
 だから、今、中国大陸を統治している中華人民共和国の言うことはすべて正義で、戦争に負けて(中国にではなくアメリカに負けたのですが)、大陸から追い出された日本のしたことは、すべて悪かったとされるのです。それが、中国人にとっての「正しい歴史認識」で、中国人は、日本人のように、史実を追求したい、本当のことが知りたい、というような気持ちは持ったことがありません。
 中国人が「歴史認識」とするに言うのは、つまり、「日本人は戦争に負けたのだから、奴隷になって謝り続けろ」と本心で思っているためです。そんな人たちが書くことに、真実があるわけがありません。
 結果から過去にさかのぼって、その意図を探るので、「日本の満洲に野望があったというより、その場その場で対処しているうちにズルズルと引きずり込まれていった、とする方が正しいのですが、マルクス主義的歴史観プラス、結果ありきの中国人の歴史観で、結果から筋道を追って原因を突き詰めると、日本の陰謀ということになってしまいます。
 戦後の日本では、「今の中国人が書いているのだから、日本人もこの歴史を受け入れよう」と現地に迎合する日本人が、中国人が整理した近現代史を日本にどんどん持ち込みました。現在の中華人民共和国が勝手に筋道を立ててつくった歴史を日本人が受け入れて、近隣諸国条項(近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がされていること)などというバカな規定を作り、従来の日本史と整合性を持たせようと努力したあげく、教科書などを嘘で書き換えてしまいました。」(15頁〜18頁)
 「日本の自虐史観はロシア革命が起点
 戦前の日本は大陸で悪いことばかりした、と教える左翼の日教組教育の起点は、一九一七年に起こったロシア革命です。ロシア革命は、それ以前と以後の時代を大きくわけました。ロシア革命とそれ以降の共産主義イデオロギーは、今の日本にも本当に大きな影響を与え続けています。
 日本天皇は制度ではないのに「天皇制」と言うのは、これを廃ししたいと考える共産主義の考えですし、「日の丸」の国旗や「君が代」の国歌に対する反感も、君主制を滅ぼし、敵である資本主義の国歌は解体しなくてはいけないという、もともと世界同時革命を目指して一九一九年に成立したコミンテルンが主導した反日思想にもとづいたものです。
  マルクス主義は「宗教はアヘンだ」と言いますが、マルクス主義もマルクスを信奉しない者を排除し、「マルクス主義以外の思想は、どうせみんな悪巧みで謀略だろう」と切り捨てるのだから、宗教の一種です。マルクス主義は、人間が理想を持って行動したことを、一切認めません。
 コミンテルンこそが謀略だらけだったのですが、だからこそ他人も謀略したと思うのでしょう。したがって、日本が理想を持って満洲が中国の一部であるなどとは誰も思っていませんでした。ところが、コミンテルンが満洲は中国なのだと日本人を煽って、国家意識や国民意識が生まれた中国人に対して、日本人を追い出せという運動をやらせたのです。
 そして満洲事変から満洲国が設立されると、「それ見たことか、日本に謀略があったではないか」と、それまでのイギリスやアメリカやロシアに対する中国人の反感は、すべて消えてなくなり、「日本人だけが悪い」となったのです。そうなると、それ以前のことも、日清戦争からすべてが謀略だったということになりました。本当に、ロシア革命こそが世界を変えたのです。
 しかも悪いことに、日本が戦争に負けた後、日本統治にやってきたGHQ(General Headquarters)すなわち連合国軍最高司令官のもとで働いたアメリカ人も、共産主義思想を持つ人が多かったのです。六年にもおよぶアメリカ軍の占領下で、戦前抑圧されていた日本の左翼系の人たちが要職に就き、教育界もその影響下に入りました。彼らは、どっぷりと左翼思想に染まっていたので、コミンテルンを悪く言わない歴史、軍部だけが悪者になる歴史が、このときに書かれました。
 日本の戦前を振り返ってその時代に立ってみれば、ソ連の恐ろしさはとても大きいものだったでしょう。軍事力だけでなく、思想的にイデオロギーで侵略しようと迫ってきているのです。それが満洲事変の原因です。支那事変も同じで、実はすべて相手側に原因があったのですが、それを逆転させて日本が悪かったと説明するので、わけがわからない歴史になるのです。 
 現在の中華人民共和国は、ソ連とは喧嘩をしましたが、共産主義のイデオロギーで誕生した国ですから、その立場から過去を振り返れば、日本が満洲に違う国をつくろうとしたことは、自分たちの邪魔をされたと思い、当然悪く書くことになります。」(24頁〜26頁)

○「『反日中韓』を操るのは、じつは同盟国アメリカだった!」馬淵陸夫著(ワック 2014年)

 「アメリカは対日戦争に勝利して日本を占領しましたが、日本国民の民度が高かったために、占領期間中には十分に『アメリカ化』することができませんでした。東アジアでアメリカ化が進まないのは日本だけです。
 アメリカは日本を抑え込むために、韓国を反日基地として韓国に日本を牽制させる構造をつくろうとしました。「ディバイド・アンド・ルール」で日本と韓国を分断し、韓国に反日を言わせ、日本を牽制して東アジアを抑えようという戦略です。そういう意味では、アメリカにっ利用されているとも知らずに反日を繰り返している韓国には気の毒な面があります。
 実は韓国人のなかにも、このアメリカの狡猾な意図を見抜いた人がいます。金完燮(キムワンソプ)氏は『親日派のための弁明』(草思社)のなかで、「アメリカは日本を再興させてはならないという意志を持って、韓国において強力な反日洗脳教育を行うと同時に、産業面において韓国を、日本を牽制するための基地として育てました」と述べて金完燮氏はアメリカの対韓国政策の背景には、有色人種を分割したのちに征服するという「ディバイド・アンド・コンカ―(divide and conquer)の戦略があったと喝破しています。

 この反日感情を意図的に作り出すうえで基本となったのが、歪曲され、間違った歴史認識であったのです。韓国にこうした反日教育を行わせたアメリカは、韓国と日本の関係がユダヤ人とドイツの関係とおなじものにしたかったのだ、と金完燮氏は続けています。  このように金完燮氏は、今日の日韓関係の不和をもたらしたのはアメリカの意図があると見抜いています。アメリカは日韓が友好関係になると困るので、韓国に反日教育をさせ、日本を牽制しているのです。
 なお、ドイツとユダヤ人の関係と日韓関係との比較について一言述べておきます。このアメリカの論理は、ユダヤ民族滅亡を図ったヒトラーのホロコーストと日韓併合を同列に論じるという暴論ですが、韓国人のなかにはいわゆる従軍慰安婦問題もホロコースト並みの人権侵害だという声が聞かれるほどです。アメリカ人のなかにもこれに同調する人さえいる現状を考えますと、金完燮氏の慧眼は大いに注目されるべきです。いずれにせよ、日本はドイツがホロコーストへの償いをするのと同じように韓国に償いをすべきである、とアメリカは日本に陰に陽に圧力をかけているのです。
 このように考えますと、日韓の歴史認識問題については、アメリカは韓国の方を持つことが日韓離間という自らの利益に適うと考えていると言っても差支えないように思います。」(188頁〜190頁)
 
○「世界を操る支配者の正体」馬渕睦夫著(講談社 2014年)
 
 日本を封じ込めてきた戦後東アジアレジーム
   ……
 2015年は戦後70周年の節目の年です。中国、韓国そしてアメリカは、歴史認識問題で我が国に対する攻勢をますます強めてくることが予想されます。「歴史認識大戦争」が起こる危険性があるのです。この構図こそ、いわゆる戦後東アジアレジュームtいわれるものの実態です。戦後東アジアレジームの真髄を一言でいえば、日本が再び東アジアの地域大国になることを防止するために、中国、韓国、北朝鮮を使って日本を牽制するというアメリカの対日封じ込め政策です。アメリカ軍が日米安保条約の下に我が国に駐留したのも、日本の独り歩きを抑止するための手段であったのです。
昨今の度を超した韓国と中国の反日政策も、元はと言えばアメリカが構築した戦後東アジアレジームの枠内でのアメリカの対日政策に沿ったものです。韓国にも中国にもアメリカのこの戦略をせざるを得ない素地がありました。それは、両国とも政権に正統性がないことです。韓国の場合、アメリカに亡命していた職業革命家の李承晩が帰国してアメリカによって大統領に据えられました。したがって、民意に基づかず政権についた李承晩にとっては、反日政策しか自らの政治的地位を保証するものはなかったわけです。
 同じことは、中華人民共和国についても言えます。そもそも、中華人民共和国を作ったのはアメリカなのです。大東亜戦争がアメリカの勝利で終わった結果、蒋介石の中華民国政府はタナボタ式の戦勝国になりましたが、やがて国共内戦に敗北して台湾に追放されました。国共内戦で敗色濃かった毛沢東の共産党軍を支援したのは、実はアメリカでした。中華人民共和国はアメリカの援助がなければ成立しなかったというのが、歴史の厳粛な事実です。しかも、中国共産党政権は一度も民意の洗礼をを受けていません。ですから、現在の中華人民共和国を指導する中国共産党には中国の支配者としての正統性がないのです。したがって、韓国と同様、反日で生き延びるしか方策がないわけです。
このような韓国と中国の反日政策がアメリカの指示の下で行われたことは、明白です。今日の従軍慰安婦問題についてアメリカ政府までが日本政府を批判していることが何よりの証拠です。アメリカは当然、慰安婦の実態は十分わかっています。にもかかわらず、日本を牽制する材料に慰安婦問題を利用しています。アメリカが影響力を持つ国連においても、韓国と一緒になって慰安婦問題を日本攻撃の材料に使っているのです。
 中国の場合は、尖閣問題が挙げられます。アメリカ政府は、尖閣諸島は日米安保条約の適用範囲に含まれると公言しています。しかし、アメリカは尖閣が日本の領土であることは認めず、日中間で解決する問題だと逃げているのです。日本は同盟国であるはずなのに、アメリカはどうして尖閣諸島が日本領であることを認めないのでしょうか。もうおわかりのよいうに、アメリカは尖閣を巡り日本と中国が紛争を続けることを意図しているからです。」(206頁4行〜208頁10行) 

○「常識から疑え!山川日本史 近現代史篇上・下」倉山満著(ヒカルランド 2013年・2014年)
○「歴史問題は解決しない  日本がこれからも敗戦国でありつづける理由」倉山満著(PHP 研究所 2014年)
○「戦後日本を狂わせたOSS『日本計画』二段階革命理論と憲法」田中英道著(展転社 平成23年)
○「私はなぜ『中国』を捨てたのか」石平著(WAC 2009年)
○「日本人の誇り」藤原正彦著(文春新書 平成23年) 

平成26年07月07日作成   平成27年10月30日最終更新  第099話