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日本書記第二に
 天照大神が孫の天津彦彦火瓊瓊杵尊に

『「葦原の千五百秋の瑞穂の國は、是、吾が子孫の王たるべき地なり。爾(いまし)皇孫、就(い)でまして治(しる)せ。行矣(さきくませ)。寶祚(あまつひつぎ)の隆(さかえ)えまさむこと、當(まさ)に天壌(あめつち))と窮り無けむ」とのたまふ』(葦原千五百秋之瑞穂國、是吾子孫可王地也。宜爾皇孫、就而治焉。行矣。當與天壌無窮者矣)

 とおっしゃられたとあります。
 「行矣」は「いってらっしゃい」。「寶祚」は「皇位」のこと。「葦原の千五百秋の瑞穂の国(日本国)は、私の子孫が天皇であるべき国である。さあ私の孫のニニギ尊よ、さあ行って治めなさい。天皇の位は、永遠に受け継がれ栄えること、天地が永遠につづくのと同じです。」という意味です。これを「天壌無窮の神勅」と言います。

古事記上つ巻に同様の記述があります。
天照大神の命令で、

 「豊葦原の千秋の長五百秋の水穂の国は、あが御子正勝吾勝々速日天の忍穂耳の命の知らす国ぞ」と統治を委任されました。
そして、天の忍穂耳の命は、天照大神に、 
 「あは、降らむ装束しつる間に、子生れ出でぬ。名は、天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸の命、この子降すべし」
と復命しました。

 さて、この神勅は、昭和20年(1945年)の大東亜戦争の敗戦までは、極めて自然に受け入れられていました。北畠親房の神皇正統記の冒頭に
「大日本は神国である。天祖国常立尊がはじめてこの国の基をひらき、日神すなわち天照大神がながくその統を伝えて君臨している。我が国だけにそのことがあって他国にはこのような国はない。」(永原慶二、笠松宏至訳による)
 とあります。このような国体(国の精神)への理解は、明治憲法にも受け継がれています。
 世界最古の国家である日本国の永続の証が、神代から君臨する天皇の存在でした。そして国家の危機に際してそれを跳ね返す精神的支柱となってきました。

  例えば、江戸時代末、欧米列強の侵略を冷静な目で観察し、明治維新の原動力となった吉田松陰は、同志の堀江克之助にあてて次のような手紙を与えています。

天照ノ神勅に、日嗣之隆興、天壌無窮と有之候所、神勅ノ相違なけれハ、日本ハ未タ亡ヒズ、日本未ダ亡ビザレハ、正気重テ発生ノ時ハ必ある也。只今ノ時勢ニ頓着スルハ、神勅ヲ疑ノ罪軽からざる也。
  皇神ノ誓おきたる國なれハ  正しき道のいかで絶へき
  道守る人も時には埋もれとも みちしたゑねハあらわれもせめ

 とあります。「みちしたゑねハあらわれもせめ」は、養正の道さえ絶えなければ、きっと現れる(表に出る)という意味です。

 大東亜戦争に負けて、「戦争犯罪宣伝計画」により、天皇が君臨しているということを誇りに思うことは、徹底的な悪宣伝により否定されました。アジア侵略の元凶であり、軍国主義につながるというのですが、果たしてそうでしょうか。
 検証すべき時に来ていると思います。「八紘一宇」が侵略思想と悪宣伝されているように、この「天壌無窮の神勅」に象徴される天皇の存在も、覇権により成立した他国の君主制と同列におかれるようになりました。
 日本国存亡の危機にある今、「温故知新」日本とは如何なる国かを見直すべき時にきていると思います。かつての日本は、天皇中心に「正しき道」(養正)を守り弘める規範の中で、世界中から「エデンの園」「蓬莱島」「神の国」と認められていました。この原点に還る以外に日本再生の道はないのではないかと思います。マインドコントロールの恐ろしさは、信じ込んでしまうことです。とことん資料を調べ、自ら学習することによりマインドコントロールは解かれると思います。ぜひ、勉強していただきたいと思います。

 日本の「天壌無窮の神勅」と類似の神話があります。聖書の物語です。
 聖書は、イスラエル・ユダヤ民族の系譜を伝えています。つまり、アダムから始まり、・・・・ノア・・・・アブラハム・・・・ダビデ・・継承されるイスラエル・ユダヤ民族の族長の系譜です。
  ヤハウェ神はアブラハムに対して

「あなたは、生まれの故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい。そうすれば、わたしはああなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたをのろう者をわたしはのろう。地上のすべての民族は、あなたによって祝福される。」(「創世記 12章1節から3節)

 とあります。

 アブラハムを族長とする民は、約束の地イスラエルの地に到着し先住民を征服し、ダビデを王とします。
 ダビデによってイスラエル・ユダヤが統一されたときに(前1004年頃)、ダビデに対して

「あなたの家とあなたの王国とは、わたしの前にとこしえまで続き、あなたの王座はとこしえまで堅く立つ」(「サムエル記」第二 7章16節)と予言されました。 「あなたの家とあなたの王国とは、わたしの前にとこしえまで続き、あなたの王座はとこしえまで堅く立つ」(「サムエル記」第二 7章16節)

 と預言されました。
 やがて、古代ヘブライ王国が滅亡してダビデの王統を伝える二支族からなるユダヤ王国と、十支族からなるイスラエル王国となり、更に両王国とも滅亡しました。アブラハム・ダビデに示された神の約束を心の支えに世界にちらされたユダヤ・イスラエル民族のうちユダヤ民族は今日まで生き延び約束の地に2600年ぶりにイスラエル国家を再建しました。イスラエル民族は、「失われた十支族」として現在は行方不明ですが、その多くは日本に来ているとのことです。
 ダビデの王統を守っているはずのユダヤ民族の本体も又日本に来ているとのことです。その上、日本に降された「天壌無窮の神勅」のように永遠につづくとされたダビデの王統は、日本に来て天皇となったという研究があります。
 キリスト教国の考え方で行きますと、日本の天皇が、神から祝福されたダビデの王統であるならば、アブラハムに対する神の約束

「あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたをのろう者をわたしはのろう。」

 という聖書の預言は現実のものとなるでしょう。
 日本が地震列島に時限爆弾のように原子力発電所を設置させ、日本民族の抹殺をもくろんでいるとしか思えないアメリカ合衆国の覇権主義や、南京虐殺や尖閣諸島で無理難題をふっかけ日本を植民地化しようとする中華人民共和国、天皇を日王よぶ非礼を行い、従軍慰安婦問題や竹島問題で日本を威嚇する大韓民国などは「あなたをのろう者をわたしはのろう。」という神の約束によりはどんどん国力を低下させ解体に向かうということになります。

 天照大神の『天壌無窮の神勅』により、日本は永遠不滅である。これが、神代から大東亜戦争で敗北するまでの日本の国体(国の精神)に対する考え方でした。再び吉田松陰の言葉を引用します。
「皇神ノ誓おきたる國なれハ  正しき道のいかで絶へき
      道守る人も時には埋もれとも みちしたゑねハあらわれもせめ 」

参考図書

○「日本書記 上」坂本太郎/家永三郎/井上光貞/大野晋 校注(「日本古典文学大系67」所収 岩波書店1967年)
○「古事記」西宮一民校注(「新潮日本古典集成」第27回 新潮社 昭和54年)
○「神皇正統記」永原慶二/笠松宏至訳(「日本の名著」9 中央公論社 昭和46年)
○「聖書」新改訳(日本聖書刊行会 1970年)

平成24年08月28日作成  第079話