本文へスキップ

高校生のためのおもしろ歴史教室>読書案内

「誰があなたを護るのかー不安の時代の皇(すめらぎ)」青山繁晴     

 
 詳しくは「誰があなたを護るのかー不安の時代の皇(すめらぎ)」青山繁晴原作 ヒロカネプロダクション作画(扶桑社 2021年)です。本の題名について「皇、すめらぎというのは今上陛下、あるいはおひとりの天皇陛下だけを指すのではなく、連綿と途切れることなく続いてきた皇位継承を指すニュアンスが底にあるのです。」(p195) と説明がありました。
 漫画の部分が半分解説が半分、合計216頁と大変たいへん読みやすい本となっています。エピソードは分かりやすくシンプル、しかし一つひとつのエピソードの含蓄は深いと感じます。
 作家であり参議院議員であられる青山繁晴先生の公式YouTubeチャンネル「ぼくらの国会」に嵌まってしまい、毎日チェックするようになりました。そんな中でこの本の紹介がありました。取り寄せて読ませていただきました。感動しました。そして、ひとりでも多くの人に読んで貰いたいとおもって紹介しているのです。
 いま、2600年続いた天皇家は存続の危機にあります。次世代の皇位継承資格者が悠仁親王殿下お一人しかおられません。自然消滅すれば、日本は完全な民主主義国家になる、という妄言をはく、学者も一般の人々もたくさんいます。今のままで、手を打たなければ正にそのようになるでしょう。知らなかったでは済まされない喫緊の問題なのです。針小棒大、ないものをスキャンダルとして騒ぎ立てるマスコミの洗脳によって天皇家は不要であると洗脳されていませんか?天皇家の消滅を願う無神論者のコミュニストでないかぎりこの本に示された方向性は正しいと感じるものと信じます。洗脳を解く鍵となる本であると思います。
 この本は天皇陛下はいかなるご存在であられたか、あられるのか。どうして父系で2600年の続いてきたのか。女系天皇と女性天皇の違い。どうして女系天皇ではいけないのか。
 そして、一番大切な事ですが、この問題をどうのように解決すれば良いのかの道筋までもが心にスーと落ちてきます。解決方法も簡明なのです。私たち国民が天皇家の弥栄と永続を祈り、そのイノリが国会議員に伝わり、皇室典範を変えれば済むことなのです。どうすればよいか。それはご自分でこの本をお読みください。本の最後にご自身が代表を務められている自民党国会議員の有志の会「日本の尊厳と国益を守る会」の「皇位継承の安定への提言」が掲載されています。ここには解決方法がもちろん書かれてあります。この提言を理解する基礎知識が共有できるようにこの本が書かれたのではないかと思います。この提言はインターネット検索で見つけることが出来ますので読んでみてください。

 この本を読ませていただいて紹介したい名著があります。古本でしか手に入りませんが
  「日本人と天皇」松村剛著(1989年 PHP研究所) 
 です。私の愛読書の一つです。インターネットでは送料を含めて300円位で入手できます。ぜひ、こちらもお読みください。

 最後に、青山先生のご両親の先祖は武家だそうですが、武士道の精神を見る思いがいたします。武士道の淵源は、大伴家持の長歌の「海行かば 水漬く屍 山行かば 草生す屍 大君の 辺にこそ死なめ かへり見は せじ」(万葉集4094)にあるように天皇を護るもののふの矜持であると感じております。日本を護るためにますます御活躍されますように、青山先生の武運長久をお祈りいたします。

  令和3年10月7日作成