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高校生のためのおもしろ歴史教室>読書案内

「日本人が知ってはならない歴史」若狹和朋著    

 詳しくは、「日本人が知ってはならない歴史」若狹和朋著(2004年 朱鳥社)です。続編として、紹介したいのは
   「続日本人が知ってはならない歴史」若狹和朋著(2007年 朱鳥社刊)
   「日本人が知ってはならない歴史・戦後篇」若狹和朋著(2009年 朱鳥社刊)
です。あわせて、三冊シリーズです。現在残念ながら絶版となり、それぞれ24000円・9400円・49000円程度の中古品としての値がつけられている本です。
 現在、市販されているのは、この3冊の改訂版の2冊です。続と戦後篇を1冊にまとめられています。
   「日本人に知られては困る歴史 日露戦争と世界史に登場した日本」若狭和朋著(2012年ワック株式会社)
   「日本人に知られては困る歴史 昭和の対戦と東京裁判の時代」若狭和朋著(2013年ワック株式会社)
 です。こちらは普通に発注できます。
 ぜひ、入手できるうちに購入して未来を担う高校生に、そして高校生を教える先生方に読んで頂きたい本です。
 文体や歴史事実が説明なしにしてあったりして文章的には読みづらいところもありますが、日露戦争から田野母論文問題の現代まで、まさに目から鱗が落ちる視点でかかれています。高校教師として38年間歴史を教えてきた著者ならでは、説明力です。この本を読んで、同じ高校歴史の教員でありながら、私自身コミンテルン史観に毒され、如何に亡国に到る歴史を教えてきたかを発見して愕然としました。
 大東亜戦争の原因は、アメリカの対日戦略にあるのですが、日露戦争の時には味方であったアメリカを敵にまわしてしまった原因が、時系列的にわかりやすくすっきり書かれています。昭和史理解のキーとなる理解です。
 自虐史観に対する批判だけではなく、日露戦争以後の日本の路線の誤りや、国内における反日勢力は如何に作られてきたかなど、いままで断片的な知識であったものがすきっとつながるということに感動しています。
 「日本を滅ぼす者は、日本人である。まさに『六国を滅ぼす者は、六国なり。秦に非ず。秦を族する者は秦なり。天下に非ず』(『阿房宮賦』)である。」(42頁)
 の言葉が印象に残ります。世界共産主義革命を推進するコミンテルンの方針どおり、日本は大東亜戦争に足を踏み入れていったことがわかります。
 1928年のコミンテルン第6回大会の三つの方針
  一、自国の敗北を助成すること。
  二、帝国主義戦争を自己崩壊の内乱戦たらしめること。
  三、戦争を通じてプロレタリア革命を遂行すること。
 1935年のコミンテルン第7回大会方針
  「人民戦線術」つまり「民主主義勢力を利用して反ファシズム人民戦線(フロント)を結成する」
 この戦術は、共産主義の看板をすてて、地位や智慧のある共産主義者は、共産主義の主張をかたらず、コミンテルン第6回の方針を実行することを求めたものであることを私は歴史教員として理解していませんでした。この隠れ共産主義者が戦争を敗北に導き、戦後の日本を完全に支配していることを、この本を読んで初めて筋道を立てて理解することができました。戦争を拡大し、一億総玉砕を叫んだ勢力も、共産主義革命を望んでいたことを教えられました。自国の敗北に尽力した近衛文麿や山本五十六の正体も暴かれている。彼らの陰謀にふりまわされ、後始末をさせられれ、逆に日本を敗北に導いた元凶とされている東條英機の方が、本当の日本を守ろうとしたやむにやまれぬ愛国心をもっていたことがことが理解できました。
  この本を読まずして、南京虐殺も従軍慰安婦問題のねつ造もアメリカの属国化し、自壊により滅亡の道をまっしぐらに歩んでいる日本も語れないのではないかと思いました。また、日本再建への解決の方向性もきっちり示されています。
 まして、日本が崩壊に向かっているという問題意識がないのであれば、なおさら読んでもらいたいと思います。自虐史観で若者が希望を失ったスペインやイギリスのようになってはいけないと思います。もっともイギリスは、サッチャーの自虐史観克服によって甦りました。日本も自虐史観克服により、若者が未来に希望が持てる国に再建しなければなりません。
 自虐史観を強いている国内の勢力の存在と、アメリカ・中国・韓国の反日謀略を見抜かなければ、つまり、如何、マインドコントロールされているかを見抜かなければ、アメリカの51番目の州か、中国の日本自治領になってしまう危機が間近にせまっています。この危機を乗り越えるためには、真の歴史を知らねばなりません。真実の歴史を知ることにより、先祖の歩みに誇りを持つことができます。誇りを持つことができれば、明るい未来を切り開くことができることを確信できるすばらしい本との出会いを共有したいと思います。ぜひ、熟読ください。

平成25年06月06日作成