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高校生のためのおもしろ歴史教室>読書案内

「ユダヤと日本謎の古代史」M・トケィヤー著    

詳しくは「ユダヤと日本謎の古代史」M・トケィヤー著箱崎総一訳(産業能率短大出版部 昭和50年)です。
 私は、歴史系の学部の出身ではないので、比較的学閥や歴史のタブーから自由な歴史の授業をしてきた。歴史系学部の出身の教職者が絶対に否定するものの一つに古代ユダヤ民族と日本の関係がある。現在の天皇家の先祖が、古代ユダヤの王族であったらなにかまずいのか。隠さねばならない秘密なのか。そう勘ぐらざるを得ないくらい、歴史学の専門家たちの間で無視されている。古代ユダヤの十二支族が、シルク=ロードを通って日本に来ているとうことを、聖書の記述や古代ユダヤと日本の風習の類似点から類推できるのだがいかがだろうか。
 最初にそのことを触れたのは、1875年(明治8年)に長崎の"日の出"書房から出版されたマックレオド著の「日本古代史の縮図」(Epitome of Japanese Ancient History by N.McLeod)であるとされている。
 その丁度100年後の1975年(昭和50年)に出版されたのが、1968年に来日して日本に10年間滞在していた日本ユダヤ教団のラビ(聖職者)のマーヴィン・トケイヤーが著した「ユダヤと日本 謎の古代史」であり、出版直後にこの本に出会った。
 シルク=ロードの西の終点が現在のイギリスで、東の終点が日本であることは、世界史の授業で触れるところであるが、物の交流は当然、人の交流を伴う。なぜか、人の交流、特にシルク=ロードの民のが日本に移住しているかもしれないという視点が、古代の日本史を説明するときにかけているか、故意に無視されている。朝鮮半島からの渡来人の存在は、日本書紀に詳しいが、その中に古代イスラエル民族が含まれていることに触れることは歴史のタブーである。文献証拠がないというのが、日本の歴史学者の主たる主張である。
 紀元前722年にアッシリア帝国に滅ぼされた古代史イスラエル王国のイスラエル10支族は、「失われた10支族」として、その本体の行方は未だに不明とされている。その有力な候補地が日本であることは、ユダヤの特務機関「アミシャーブ」(失われたイスラエル10支族を探す機関)の認める所であるこのことは、「失われたイスラエル10支族」ラビ・エリヤフ・アビハイル著鵬一輝訳(学習研究社 2005年刊)に詳しい。
 また、前586年に滅亡した古代ユダヤ王国の2支族は、現在のスファラディー系のユダヤ民族の先祖であるとされているが、この2支族の王族もまた日本に来ているのではないか、という主張もある。
 さて、この「ユダヤと日本 謎の古代史」は、そのような日本の歴史学の流れの中で、ユダヤが絹の商人としてシルク=ロードを開拓し、行き来していたこと。安全を求めて安全を求めて、東の果ての島国に住み着いた可能性のあることを現在のユダヤ人の立場から一般著作として初めて示唆した本であるといっての良いのではないかと思う。
 京都に学生生活をおくっていたので、ユダヤ系キリスト教徒であったとされる秦氏の本拠地であった太秦や広隆寺は、大変近く、近所の民家の「いさらい」(イスラエルを指すとされている)と彫り込まれた井戸枠等を見学して大変感銘をうけた。
 この後、この本がきっかけとなって、古代ユダヤと日本に関する著作を集めてきた。古代日本にユダヤ人が大勢移住してきているということは、私の中では確信になっている。
 それらの本も併せて紹介したいと思う。

風習や文化等の類似性からみた著作
「失われたイスラエル十部族―法華経・古事記の源をさがすの巻」松居桃樓・田中静枝著(1985年 柏樹社)
「日本・ユダヤ 封印の古代史」ラビ・マーヴィン・トケイヤー 久保有政著(徳間書店 1999年)
「日本・ユダヤ 封印の古代史2」久保有政 ケン・ジョセフ著(徳間書店 2000年)
「十字架の国 日本」ケン・ジョセフ シニア&ジュニア著(徳間書店 2000年)
「古代ユダヤと日本建国の秘密」大杉 博著(日本文芸社 平成12年)
「失われたイスラエル10支族」ラビ・エリヤフ・アビハイル著鵬一輝訳(学習研究社 2005年)
「大使が書いた 日本人とユダヤ人」エリ・コーヘン著青木偉作著(中経出版 2006年)
「古代日本、ユダヤ人渡来説」板東 誠著(PHP研究所 2008年)
「天皇家は万世一系のダビデ王朝の末裔である!」エレミヤ著(星雲社 2014年)
「日本人が知って検証していくべきこの国『深奥』の重大な歴史」久保有政著(ヒカルランド 2016年)
「京都はユダヤ人秦氏がつくった」田中英道著(育鵬社 2021年)

聖書にある終末(物質中心文明の終わり)預言を柱にした著作
「古代ユダヤは日本に封印された」宇野正美著(日本文芸社 平成4年)
「古代ユダヤは日本で復活する」宇野正美著(日本文芸社 平成6年)
「古代ユダヤの刻印」宇野正美著(日本文芸社 平成9年)
「古代ユダヤの大預言」小石 豊著(日本文芸社 平成9年)

 ユダヤ人が四国の剣山によく訪れているという情報もある。四国の剣山は、ソロモン王の建てたヤハウェの神殿に安置されていた世界の宝、契約の箱が隠されている可能性の強い所である。日本の歴史を日本人のみが知らないというのもおかしいのではないか。これらの著作をきっかけにタブーを打ち破って学問的な研究を初める人が出て欲しいと願っている。

平成21年01月11日作成 令和3年4月29日最終更新